少年サッカーのリフティングは何回が目安?回数だけで比べない考え方

少年サッカーのリフティング練習で自分の回数に挑戦する子どもの足元

『同じ学年の子は100回できるらしい』『うちはまだ10回も続かない』。リフティングの回数は数字で見えるぶん、親も子どもも比べやすいものです。

先に結論を言うと、少年サッカーのリフティングに『この学年なら全国共通で○回できれば合格』という一つの正解を置く必要はありません。

チームで課題が出ているなら、その条件を今の目標にする。本人が上手くなりたくて取り組むなら、前回より1回増えた、少し安定したという変化を見る。回数は練習の進み具合を見る数字にはなりますが、サッカー全体の上手さを決める採点表ではありません。

目次

何回が目安?全国共通の正解回数は置かなくていい

リフティングの目安を検索すると、10回、20回、50回、100回などさまざまな数字が出てきます。これは、対象年齢、始めた時期、練習方法、目標の置き方が違う記事を同じ『何回?』で比べているためです。

少なくともJFAの現行チャレンジゲームは、学年ごとに『全員この回数』という一本の基準を示す形ではありません。年齢帯に応じた段階式のプログラムとして、リフティングだけでなく、ボールフィーリングやさまざまな動きの課題を組み合わせています。

そのため、ネット上の民間記事にある回数を『JFAの公式基準』のように扱わないことが大切です。

JFAの初級プログラムでも、リフティングは段階の一つ

JFAの「JFAチャレンジゲーム」は、子どもがさまざまな動きやボールを扱う技術に楽しく挑戦する個人向けプログラムです。

8歳以下を主な対象とする初級版「めざせクラッキ!」では、ステージを進みながら複数の課題に取り組みます。リフティング関連でも、インステップを使う課題、1バウンドを入れるジャグリング、3回連続ジャグリングなどが段階的に登場します。

ここで出てくる『3回連続』は、初級プログラム内の一つのステージ課題です。『小学生なら3回が合格』『8歳なら3回できれば十分』という全国共通の能力基準ではありません。

9歳以上を主な対象とする「めざせファンタジスタ!」も、より多くの段階と技術課題へ広がっていきます。JFAの構成自体が、ひとつの回数だけでサッカーの技術を測る形ではないことが分かります。

回数を見る前に確認したいこと
  • チームやスクールから具体的な課題が出ているか
  • バウンドあり・なし、使う足など数え方の条件は同じか
  • 本人がリフティングを上手くなりたいと思っているか
  • 親が他の子の回数を見て焦っていないか
  • チーム練習や試合で疲れ・痛みが強くないか

チームに「○回」の課題があるなら、その条件を今の目標にする

チームやスクールで『次は10回を目指そう』『右足だけで○回』など具体的な課題が出ている場合は、その条件が今の目標になります。

この時は、ネットで見つけた別の目安を足して難しくするより、コーチが何を練習させたいのかを確認します。同じ10回でも、左右交互なのか、利き足中心なのか、バウンドを入れてよいのかで難しさは変わります。

本人が課題の条件をよく分かっていないなら、『何回やればいいですか』だけでなく、『どういう触り方を身につける練習ですか』まで聞けると、数字だけを追いにくくなります。

できない時は、いきなり100回を追わない

連続リフティングがほとんど続かない段階で、いきなり大きな回数だけを目標にすると、失敗の回数ばかり増えやすくなります。

難しい場合は、手で持ったボールを1回足に当ててキャッチする、1バウンドを挟む、少ない連続回数を目指すなど、難易度を小さく分ける方法があります。JFAの初級プログラムにも、1バウンドを使うジャグリングが段階の一つとして入っています。

『昨日は最高2回、今日は3回』なら、その子にとっては十分に分かる前進です。100回できる別の子と比べるより、本人の前回との差を見る方が練習の目的を保ちやすくなります。

回数が多い=試合で上手い、とまでは決めない

リフティングは、ボールの中心をとらえる感覚や力加減を練習する一つの方法として使えます。ただし、試合では相手や味方を見ながら、動き、判断し、パスやドリブル、シュートなどを選びます。

そのため、『100回できるから試合でも必ず活躍できる』『10回できないからサッカーが下手』のようには結びつけません。

JFAのチャレンジゲームが複数の動き・ボール課題を組み合わせていることからも、育成年代では一つの数字だけを見るより、いろいろな動きに挑戦する視点が持ちやすくなります。

他の子の回数より、本人が前より何をできるようになったかを見る

練習後に『○○くんは何回できるの?』と聞き続けると、本人の目標が『自分ができるようになりたいこと』から『誰かに負けない数字』へ変わりやすくなります。

声をかけるなら、『今日は前より安定したね』『次は何をやってみたい?』のように、本人の変化や次の希望を聞く方が使いやすいです。

そもそも家で練習させるべきか迷っている場合は、少年サッカーの自主練は必要?で、家庭練習との距離を別に整理しています。

回数の比較や声かけが増えすぎていると感じたら、少年サッカーで親がやってはいけないことも参考にしてください。

練習場所と体の状態は、回数より先に確認する

リフティングは狭い場所でもできそうに見えますが、道路や駐車場、ボール使用禁止の場所では行いません。周囲の人や物との距離を取り、施設のルールを確認できる安全な場所を選びます。

また、痛みがある、いつもより疲れている、チーム活動が続いている時に、記録更新のためだけに追加練習を優先する必要はありません。体の状態を先に見ます。

リフティングの回数は「合否」ではなく、本人の進捗を見る数字にする

少年サッカーのリフティングは、できる回数が増えると成長が見えやすく、本人が達成感を持ちやすい練習です。

だからこそ、全国共通の正解回数を探して他の子と比べるより、チームの課題があるならその条件を確認し、本人が挑戦するなら小さな段階に分けていきます。

回数は、その練習の進み具合を見るために使う。子どものサッカー全体を採点するためには使わない。

この見方なら、3回でも100回でも、数字に振り回されず次の練習へつなげやすくなります。

参考にした公式情報

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