少年サッカーの試合でスローインが相手ボールになると、「今のどこが反則だったの?」と分かりにくいことがあります。足が浮いた?投げ方?場所が違った?と、観客席からは理由が見えにくい場面です。
まず見るのは、両手・頭の後ろから頭上・両足の位置・ボールが出た地点。この基本を外すと、いわゆるファウルスローとして相手チームのスローインになります。
さらに2026/27競技規則では、スローインを意図的に遅らせていると主審が判断した場合、目で見える5秒のカウントダウンを使うルールが追加されました。ただし、ボールを持った瞬間から毎回5秒以内に投げなければならない、という意味ではありません。
まずはスローインの基本4点を見る
- 競技のフィールドに向いて立つ
- それぞれの足の一部がタッチライン上、またはラインの外側の地面についている
- 両手で、頭の後方から頭上を通して投げる
- ボールがタッチラインを出た地点から投げる
JFAの競技規則では、この形でスローインを行います。少年サッカーだから特別に片手投げが認められる、という全国共通ルールではありません。
8人制サッカー競技規則でも、スローインでは相手競技者が投げる地点から2m以上離れることが示されています。8人制だからスローインそのものが別競技になるわけではなく、通常のサッカー競技規則を土台に、8人制の距離などを合わせて確認します。
ラインを踏んだら反則、ではない
ここは親が誤解しやすいところです。スローインでは、足の一部がタッチライン上にあっても反則ではありません。
反対に、足が完全にフィールド内へ入ってしまい、ライン上にも外側の地面にも接していない状態で投げれば、正しい進め方から外れます。
観戦するときは「ラインを踏んだか」ではなく、それぞれの足の一部がライン上か外側に残っているかを見る方が分かりやすいです。
片手投げや、頭の前から押し出す投げ方は正しいスローインではない
スローインは両手を使い、ボールを頭の後方から頭上を通して投げます。
急いで片手だけで投げる、頭の前から押し出すように投げるなど、必要な動作を満たさなければ正しく行われたスローインにはなりません。正しく行われなかった場合は、相手チームのスローインで再開します。
低学年では動きがまだ安定せず、試合や大会によって指導的にやり直しを認めるローカル運用があることもあります。実際の大会では大会要項や審判の運用を優先してください。
投げる場所もルールの一部
スローインは、ボールがタッチラインを越えた地点から行います。大きく前へ移動して有利な場所から投げるのは、正しい再開ではありません。
親から見ると「少しくらい場所がずれても同じでは?」と感じますが、再開地点も相手との距離や守備位置に関わります。審判が投げる位置を示している場面では、その地点も一緒に見ると判定を理解しやすくなります。
相手選手は2m以上離れる
スローインを受ける側だけでなく、守る側にも決まりがあります。相手競技者は、スローインが行われる地点から少なくとも2m離れなければなりません。
近づきすぎて投げ手を惑わせたり妨げたりする行為は、スローインを行う側のファウルスローとは別の問題です。投げ方だけを見ず、相手との距離もルールの一部として覚えておくと観戦しやすくなります。
スローインから直接ゴールしても得点にはならない
スローインから直接得点することはできません。
直接相手ゴールへ入った場合は相手チームのゴールキック、自分たちのゴールへ直接入った場合は相手チームのコーナーキックになります。
また、スローインをした選手は、ほかの競技者がボールに触れる前に自分でもう一度触ることはできません。これは投げ方とは別の「再び触れた」反則です。
スローインから直接受けるときはオフサイドにならない
オフサイドにもスローイン特有のポイントがあります。スローインからボールを直接受けた選手は、オフサイドの反則にはなりません。
「かなり前にいたのに旗が上がらなかった」という場面では、直前がスローインだったかを見ると理由が分かることがあります。オフサイド全体の見方は、少年サッカーのオフサイドを親向けに整理でまとめています。
2026/27から「遅らせたとき」の5秒カウントダウンが追加
2026/27サッカー競技規則では、試合再開を意図的に遅らせる行為への対応が追加されました。
スローインを行う選手またはチームが再開を遅らせていると主審が判断すると、主審は笛と合図を行い、手を使って目で見える5秒のカウントダウンを始めます。カウントが終わるまでにボールがインプレーにならなければ、相手チームのスローインになります。
「スローインは全部5秒以内」ではなく、「意図的な遅延に対して主審がカウントを始めたら5秒」がポイントです。
JFAは2026/27競技規則を2026年7月1日から有効としていますが、それ以前に始まった競技会では適用時期を次の競技会まで遅らせられる場合があります。子どもの大会で実際に使われる規則は、その大会要項も確認してください。
8人制U-12でも、大会要項を最後に確認する
2026年のJFA全日本U-12サッカー選手権大会は、実施年度のJFAサッカー競技規則と8人制サッカー競技規則によって行うことが明記されています。
一方、地域大会や低学年大会では、育成年代への配慮からローカルな競技会規定を設けることがあります。特に低学年では、ファウルスローをすぐ相手ボールにせず、やり直しや指導を行う大会もあります。
そのため、親が覚える順番はJFAの基本ルール → 8人制の距離など → 今回の大会要項で十分です。8人制の全体像は少年サッカーの8人制とは?でも整理しています。
観戦では「手・足・場所・審判の合図」を見る
スローインの笛で迷ったら、細かいフォームを一度に全部見る必要はありません。
- 両手で頭の後ろから投げたか
- 両足の一部がライン上または外側に残っていたか
- ボールが出た地点から投げたか
- 主審が5秒のカウントダウンを始めていたか
この4点を見るだけでも、「投げ方の反則」なのか「場所」なのか「再開の遅延」なのかを分けやすくなります。
まとめ|ファウルスローと新しい5秒ルールは別に見る
少年サッカーのスローインでは、両手、頭の後ろから頭上、足の位置、投げる地点が基本です。正しく行われなければ相手チームのスローインになります。
そして2026/27からは、意図的に再開を遅らせた場合に主審が5秒をカウントする仕組みが加わりました。
ファウルスローの形と、遅延時の5秒カウントは別のルール。ここを分けて見ると、少年サッカーのスローイン判定はかなり追いやすくなります。

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