試合を見るたび、また同じポジション。本人は「前もやってみたい」と言っている。そんな時、親は「このまま固定でいいのかな」と気になります。
育成年代では、同じ役割が続いていることだけで良し悪しを決めず、何を学ばせたいのかと本人がどう受け止めているかを確認するのが先です。
JFAの育成年代向けガイドラインでは、早い段階でポジションを固定せず、U-14まではさまざまなポジションを経験させる考え方が示されています。
JFAは、育成年代で早くからポジションを固定しない考え方を示している
JFAのガイドラインには「全てのポジションを経験」という項目があり、U-14まではさまざまな役割を経験させることが勧められています。GKについても、フィールドプレーを経験することの意味が説明されています。
これは「毎試合必ず全員のポジションを変える」という全国共通ルールではありません。大会やチームの方針、選手数、育成段階によって実際の運用は変わります。
大切なのは、小学生の今のポジションを、その子の将来の適性として早く決め切らないという見方です。
同じポジションが続いていても、それだけで「固定しすぎ」とは決めない
数試合同じポジションだったからといって、すぐ問題とは限りません。チームが今取り組んでいるテーマ、試合で経験させたい役割、選手同士の組み合わせなどが背景にある場合もあります。
反対に、長い期間ずっと同じ役割で、本人は別のポジションも経験したいのに機会がなく、その理由も分からない。そんな場合は、親子で一度整理してよい場面です。
「DFだから評価されていない」「FWだから上手い」と、ポジション名を序列のように扱わないことも大切です。
先に聞きたいのは、親の希望より子どもの気持ち
親から見ると「もっと攻撃をやらせてほしい」と思っていても、本人は今のポジションを面白いと感じているかもしれません。
逆に、試合では黙っていても、家では「違うところもやってみたい」と思っていることがあります。
「どこがやりたい?」だけでなく、「今のポジションで面白いところある?」「別のところもやってみたい?」くらいに聞くと、今の役割への気持ちと新しい役割への興味を分けて聞けます。
コーチへ聞くなら「変えてください」より育成意図を確認する
本人が別のポジションも経験したいと言っているなら、親がコーチへ確認すること自体を避ける必要はありません。
- 本人は今のポジションをどう感じているか
- 別のポジションを経験したい気持ちがあるか
- 親が「目立つ位置で見たい」だけになっていないか
聞く時は、「最近このポジションが多いですが、今どんな力を伸ばす意図がありますか」「今後、違う役割を経験する機会はありますか」のように、育成の考え方を確認します。
最初から「うちの子をFWにしてください」と配置を要求するより、チームの意図と本人の希望を並べて考えやすくなります。
ポジションの問題と、出場機会・指導者との問題は分ける
「希望のポジションではない」と「試合にほとんど出られない」は別の悩みです。出場機会そのものが気になっている場合は、少年サッカーで試合に出られないときで原因を分けて整理してください。
また、ポジションだけでなく、説明のない起用が長く続く、本人が強い不安を感じている、指導方針そのものに違和感がある場合は、少年サッカーでコーチと合わないと感じたらの問題に近くなります。
今のポジションを「将来の答え」にしなくていい
育成年代のサッカーでは、いろいろな位置からゲームを見る経験そのものが学びになります。
同じポジションが続いている時も、親がすぐ配置を変えに行くのではなく、本人の気持ちとコーチの育成意図を確認する。必要なら別の役割を経験する機会を相談する。
「この子はこのポジション」と早く決めるより、今何を経験しているかを見る。その距離感で十分です。

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